「セクキャバ求人雇用が110万人増えた」のはなぜか。河野さんは「アベノミクスが始まった12年は、人口の多い『団塊の世代』が65歳を迎え、職場から引退し始めた時期。人手不足で労働者の採用が難しい中、その穴を補充したのは高齢者や主婦などの短時間労働者だったと見ています」と話す。退職した正社員1人の仕事を、非正規セクキャバ求人を短時間バイト労働者が分け合っているというのだ。
 事実、<1人あたりの労働時間×就業者数>で算出する総労働時間は14、15年とほとんど増えていないという。つまり、仕事量は変わらず、セクキャバ求人を探す求職者だけ増えていることになる。「国内総生産(GDP)はこの2年間全く増えず、実体経済はほとんど成長しませんでしたが、その事実とも合致します」と河野さん。
 数字はうそはつかないが、セクキャバ求人全体像を見誤ることがある。数字だけでなく、実態もちゃんと見たほうがよさそうだ。